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FUJIFILM X100T レビューその2(オートフォーカス編)

cup & mac
Fujifilm X100T
ƒ/2.0 23.0mm SS1/75 ISO3200

導入からまだまだ日は浅いですが、物としての完成度の高さから持ちだし機会が圧倒的に増えつつあります。

写真を撮りたくなるカメラであるのと同時に、FUJIFILM X100T自体も写真に収めたくなるカメラとでもいいましょうか。

FUJIFILM X100TのAF性能の向上は素晴らしい

X100Sを使っていた時も、AFに関しては全くの不満点はありませんでした。
もちろん、動体撮影をするようなカメラではありませんので、その点は他のカメラに任せていたところです。
多少のAF速度のもたつきはあるものの、AF精度はとても良いので、安心してカメラ任せで撮影することが出来ました。

富士のデジタルカメラに限らず、現在発売されているミラーレスカメラによるコントラストAFであれば、ほぼAF精度面での不満は感じられないことでしょう。その点からも、X100SもAF精度面での不満はありませんでした。

ところが、FUJIFILM X100Tを導入し使用していくと、AF速度の改善がされていることが感じられました。
具体的には、"合焦寸前のAFの前後運動"が確実に改善されているのです。
最後の一呼吸ともいえるコントラストAF方式特有のあの動作が、FUJIFILM X100Tはよく抑えられています。
もちろん、極低照度の場面ではまだ迷うことがありますが、適当な光量があれば随分と迷いがなくなりました。

FUJIFILM X100Tのデメリットと解決方法

先にAF性能の向上を書き綴りましたが、実はX100T…というよりも富士のデジタルカメラ全般に言えるAF動作の特徴があります。
それは、「AF-S設定時にピント固定することができない」というものです。
すべてのメーカーのデジタルカメラを使用したことがないので断言はできませんが、多くのメーカーでは「シャッターレリーズ後に半押し状態まで戻し、再度全押しすれば"そのままのピント位置"で撮影することができる」のですが、富士のデジタルカメラはそれができません。律儀に再フォーカスをしてくれます。
この動作はなかなかに困ったもので、ピント位置を変えずに撮影したくともできないため、どうしても撮影テンポが遅れることがあります。
この点は富士のデジタルカメラ全般に言えることですので、おそらくこれからも改善することは難しいと思います。

そこで、私はカメラの設定を「常にマニュアルフォーカス」にすることで対応しています。
M設定時は、当然の事ながらシャッターボタンでのフォーカス動作はされず。ピントリングを操作することによってフォーカスを合わせることになります。
しかし、ボディ背面の丁度親指の位置にある"AF-L"ボタンを押すことにより、"AF-S"または"AF-C"の動作から任意の動作をさせることができるので、マニュアルフォーカスでありながらオートフォーカスを行うことが出来ます。
これによって、AF-Lボタンでフォーカスを合わせてしまえば、同じフォーカス位置で何度シャッターを切ってもピント位置がずれることがありません。丁度、"親指AF"といわれる動作と同じようなものです。

普段、ニコンのD7200を使用している時も「親指AF」を常用していますので、むしろこちらの動きのほうが自然と使えてしまいますので、私にとってはたいへん都合のいい動作になります。

ここまでオートフォーカスをほめておきながら、主にマニュアルフォーカスを使用している

3代目X100TのAF性能は素直な向上が見られるところですが、それでもMFを多様してしまうのが不思議なところです。
過去に1年ほど50mm単焦点マニュアルレンズ一本で過ごしていた時期もあることから、MF自体には何ら抵抗がないことも大きな要因かと思います。
とくに、フォーカスピーキングの性能がすばらしく、苦もなくピントの確認ができるのがFUJIFILM X100Tの素晴らしいところだと思います。
それでも、子供のスナップを撮る時などはあまりじっくりとフォーカスの確認も出来ませんから、AF性能の向上は素直に喜ぶべき点です。


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